機電系(機械・電気電子系)学生の「内定辞退」をどう防ぐ?承諾率80%超の企業の実践例・配属確約のトレンドを紹介

公開日: 更新日: 理系採用ノウハウ

本記事のポイント

  1. 機電系(機械・電気電子系)の学生の採用では、全専攻で最も早い「3月の内定獲得ピーク」への対応と「配属先の明示」が成否を分ける
  2. 最新の調査では、約6割以上の学生が配属確約がない場合に承諾を悩むと回答しており、学生の専門性を尊重した「配属確約」が信頼獲得の鍵となる
  3. 本記事では、承諾率80%超を実現した企業の「専門性マッチング」の手法をはじめ、成功事例を含めて解説する


理系・工学系学生の採用の中でも、特に機電系(機械・電気電子系)学生の獲得競争は年々激化し、早期化が進んでいます。

多くの人事担当者が抱える「内定は出せるが、最終的に他社を選ばれてしまう」「入社後のキャリアへの不安を理由に辞退される」といった悩み。これらの課題を解決する鍵は、学生が抱く「自分の専門性がどう活かされるのか」という不安を、選考プロセスの中でいかに解消できるかにあります。

最新の調査データでは、機電系学生の多くが3月という早い段階で内定獲得をしていることや、その後の入社決定において「職種や勤務地の確約」が重要な役割を果たしていることが浮き彫りになりました。

本記事では、学生の「本音」を解き明かしながら、内定承諾率80%超を実現している企業が実践する「配属確約」と「専門性マッチング」の具体策を提示します。学生一人ひとりのキャリアに誠実に向き合い、選ばれる企業になるためのヒントを探ります。

機電系学生の意思決定はなぜ早い?「3月の壁」を越えるための現状分析

工学系の中でも、特に機電系学生の採用において、まず認識すべきは「スピード感」の違いです。

入社先の決定ピークは「修士1年の3月」

調査によると、機械系学生の72.6%が3月までに入社予定先から内定を得ており、これは全専攻の中で最も高い数値です。

また、機械系の59.2%、電気電子系の51.4%が、同じく3月までに入社先への意思決定(承諾)を終えています

これらのデータから、機電系学生の採用は3月までが勝負になると考えられます。4月以降の接触では、すでに学生が第一志望群の意思決定を終えている可能性が高いため、それ以前からの魅力付けと、早期の信頼関係構築が不可欠です。

早期接触だけでは不十分な理由

機電系院生の94.1%がインターンシップに参加しており、平均参加社数は4〜6社に上ります。多くの企業と接触する彼らにとって、単なる「早期接触」はもはや当たり前。

そこから一歩抜きん出て「この会社で働きたい」という確信を持ってもらうには、より解像度の高い情報提供が必要です。

内定承諾の決定打は「配属の透明性」|6割以上が確約なしに悩む理由

学生が内定承諾の判を押す際、障壁となるのが「入社後の不透明感」です。

なぜ「配属確約」がこれほどまでに求められるのか

最新の調査では、機械系学生の60.5%、電気電子系学生の63.0%が、職種や勤務地の確約がない場合「内定承諾に悩む(または承諾しない)」と回答しています。

彼らは大学・大学院で磨いてきた機械工学や電気工学、電子工学といった工学系の「専門性」を重視しており、それがどこで、どのように活かされるのかをシビアに見極めていると考えられます。

配属先を曖昧にしたままの「総合職採用」は、機電系の学生にとっては自分のキャリアを運に任せるような不安を感じさせてしまうのです。

配属確約は「キャリアに対する企業の誠実さ」の現れ

実際に、機電系学生の80.0%が内定前に配属先(職種・部署・地域)を確約してほしいと希望しており、その約半数は「選考を通じて確約されること」を望んでいます。

配属確約を単なる「条件提示」と捉えるのではなく、学生がこれまで磨いてきた研究、専門性、工学の知識に対し、企業側が「このフィールドで輝いてほしい」と誠実に応答するプロセス。それこそが、強固な信頼関係を築く土台となります。

専門性を尊重したアプローチが「選ばれる理由」を作る

学生を「一括りのターゲット」として見るのではなく、その専門性の細部にまで目を向けることが承諾率向上に直結します。

専攻によって異なる「心に刺さる訴求軸」

同じ機電系でも、機械系と電気電子系では入社先を決める際の重視ポイントに傾向の違いが見られます

「給与・福利厚生」や「専門性を活かせること」は共通して重視されていますが、それ以外にもそれぞれ下記が重視されている傾向が見られました。

  • 機械系学生:「製品・サービスの魅力(18.7%)」をより重視する傾向にあり、自分が関わるプロダクトへの愛着が大きな動機となります。
  • 電気電子系学生:「事業の先々の成長性(13.7%)」をより注視しており、企業の将来性や社会的なインパクトに惹かれる傾向があります。

研究内容への理解が信頼関係の土台になる

スカウトを送る際や面談の場で、学生の研究キーワード(例:FEM、構造解析、制御理論など)に基づいた具体的な話をすることで、「この企業は自分のことを正しく理解しようとしている」という実感を学生に与えることができます。

この「質の高い理解」こそが、数ある内定先の中から貴社が選ばれる決定的な理由となります。

【成功事例】機電系学生の信頼を獲得し、承諾率を高めるアプローチ

実際に内定承諾率の向上や母集団形成に成功した事例をご紹介します。

事例①:インターンを専門領域ごとに細分化し、ミスマッチを解消(プラントエンジニアリング A社)

学生のやりたいことと業務内容のミスマッチに課題を感じていたA社は、インターンシップを「構造解析評価」「3Dシミュレーション作成」などの専門コースに細分化しました。

さらに、内定承諾者の研究キーワードを分析してターゲットを絞り込みスカウトを送信した結果、スカウト承諾率70%を達成し、確度の高い母集団形成に成功しました。

事例②:配属先別アプローチで「働くイメージ」を具体化(素材メーカー B社)

地方拠点や特定の技術職の認知不足に悩んでいたB社は、具体的な「配属先・職種ベース」での魅力発信を徹底しました。

職種ごとのリアルな業務内容を提示することで、インターンシップ応募数が昨対比で400%に大幅増加し、現場が求めるターゲットの採用に繋がりました。

【インタビュー:高周波熱錬株式会社様】「待ち」から「能動的」な採用へ転換し、ターゲット層の母集団形成に成功

BtoBメーカーゆえの知名度の低さから、機械・電気系学生のエントリー不足に悩んでいましたが、LabBase就職の導入により「本当に欲しい」専門性を持つ学生へ直接アプローチする攻めの姿勢に転換しました。

現場の肌感を大切にしながらプロフィールを読み込み、個別にカスタマイズしたスカウトを送ることで、自社のニッチな技術と親和性の高い層との確かな接点を創出しています。

「待ち」の採用は限界。BtoBメーカーがLabBase就職で実現した、機電系学生との”本当に欲しい”出会い

【インタビュー:山一電機株式会社様】研究内容に基づいたスカウト導入で内定承諾率80%に成功

将来の幹部候補となるハイレベルな理系人材へのリーチに課題がありました。

そこで研究内容や専門スキル(設計開発、分析力、CAD等)を詳細に検索、学生の研究背景を深く理解した上でスカウトを送る運用に変更しました。

その結果、導入からの3年間でLabBase経由で12名に内定を出し、10名が入社するという、内定承諾率80%超の驚異的な実績を達成し、入社後の定着率も高い水準を維持しています。

質を追求した採用で未来の幹部候補を獲得!山一電機がLabBaseで実現した「ミスマッチのない理系採用」

まとめ:誠実な「伴走型採用」が機電系学生の心をつかむ

機電系学生の内定辞退を防ぐために必要なのは、学生を「囲い込む」ことではなく、彼らの不安に「伴走する」姿勢です。

「あなたの歩んできた道(専門性)を私たちはこう評価しており、この場所(配属先)を用意して待っている」という明確なメッセージを届けているか。

最新のデータでは、その誠実な姿勢こそが、最終的に選ばれる企業の共通点であることを示しています。

併せて読みたい:採用課題に合わせたおすすめ記事

本記事では「機電系の内定承諾」にフォーカスしましたが、より広い視点や別のフェーズの課題解決には以下の記事もご活用ください。


▼内定辞退の基礎知識と全体トレンドを知りたい方へ 

採用プロセス全体を通じた内定辞退率の改善、承諾率を上げるための施策については、こちらで解説しています。

内定辞退率を下げ、承諾率を高める「アトラクト」の極意とは?現場連携と選考遷移率の改善策


▼機電系採用の全体戦略(母集団形成など)を知りたい方へ 

採用の入り口である母集団形成から市場動向まで、機電系・工学系採用を成功させるためのロードマップはこちらをご覧ください。

機電系学生を採用するには?採用市場の動向や採用手法のポイントを解説

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