具体的な専門領域に踏み込んでリーチ。学生と1to1の関係性を構築。
キヤノン株式会社
- 従業員数
- 25,740人
- 業種
- 電気機器
世界に向けて計測の先進技術を提供する電気計測器メーカー。1935年創業。製品の開発から生産、販売サービスまで一貫して行い、お客様のニーズを先取りしながら科学技術や産業の発展を支えている。「人間性の尊重」と「社会への貢献」を理念に掲げており、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮して質の高い製品・サービスを提供する高付加価値企業を目指している。
電気計測器メーカーとして、長野県から世界に向けて製品・サービスを提供する日置電機が、LabBase就職の利用を開始したのは、2019年5月。これまで、ナビサイトとターゲット大学での学内イベントを主軸に採用活動を行ってきたところ、なぜLabBase就職の導入を決めたのか。新卒採用全般を担当する、採用チームの三井様・丸山様にお話を伺いました。
三井様(ヘッダー写真左):新卒採用では、ナビサイト利用に加え、ターゲットとなる大学層を決め学内ガイダンスに参加し、ピンポイントで母集団を集める手法をとっていました。しかし近年、従来の手法では出会える学生に限界があると感じるようになったのです。学内ガイダンスも思うように人が集まらないという状況もありましたね。とはいえ採用チームが2名と少人数のため、参加するイベントを増やすにしても、マンパワー的に限界でした。
そのような状況で、19年卒採用で利用した別会社の逆求人採用ツールが、LabBase就職を導入する引き金になりました。逆求人採用ツールを利用し、学生の採用活動が多様化していることを実感。学内ガイダンスに参加しても、接触する機会が分散している現状では、当社の志向性と合致する学生には出会えないだろうと、課題が明確になりました。新たなツールを試みたことで、採用媒体を時代にあわせて検討する必要性を実感しましたね。
三井様:大きな理由は、LabBase就職を利用する学生の層と、当社が求める層がマッチしていたからです。新しい採用手法の導入にあたっては、当社を受けた学生にヒアリングし、回答の多い採用ツールを複数検討しました。その中で名前があがった1つでしたね。
興味を覚えたのは、LabBase就職は理系の大学院生に焦点を当て、研究室を直接訪問して登録者を増やしているという点。他では出会えない上位大学の技術職志望の学生と多く会えるだろう、という期待を持ちました。さらに、研究概要が詳しくまとめられた学生のデータベースを研究キーワードで検索できることも魅力でした。研究を選んだ理由や、研究の意義、研究から学んだことといった項目への記載を見ることで、当社が求める優秀かつ自主性の高い学生と出会えると思いました。
丸山様(ヘッダー写真右):もうひとつ導入の決め手となった理由に、これまでの採用スケジュールにとらわれず早期から学生にアプローチできる、という利点があります。新卒採用の主戦場といわれる夏季に向け、早期に動き出す学生も多くなっていると感じ、効果的なタイミングでコンタクトを取りたかったんです。そこで、2019年6月から本格的に利用を開始しました。
丸山様:私たちが求めるのは、自律志向性の強い学生です。どのような動機で大学生活・院生活を送ってきたのか。研究内容はもちろん、研究を選んだ理由や研究から学んだこと、学外活動の内容、アルバイトや自己PRも読み込みました。この際に、研究キーワードの検索機能が役立ちましたね。
重視したのは、新しい環境に飛び込み、自らを成長させる意欲があるかという点です。そういった自律志向が感じとれる学生には、スカウトを送りコンタクトをとりました。
これまでの媒体は待ちの採用でしたが、LabBase就職は明らかに攻めの採用です。スカウトを送って、学生からの反応があると手ごたえを感じてうれしいですね。志向性で絞り込んだうえで、スカウトした学生に興味を持っていただける。採用の初期段階から、互いに「知りたい」という好奇心の矢印が向いているのは、内定・入社までつながる大きな布石だと思います。
丸山様:「予想以上に良かった」が正直な感想です。導入当初、1~2名採用という目標を立てていたところ、2020年2月現在で5名の方に内定を出しています。夏場の2weekインターンシップの集客にも利用したのですが、15名ほどの学生を受け入れ、そこから内定につながった方もいます。
三井様:先日オンライン面談をした学生は、海外の有名大の学生です。名だたるグローバル企業数社から内定をもらいつつも、日本で就職するためにLabBase就職を活用していると話してくれました。非常にビジネスに対して強い興味を抱いており、未来のサービスを担っていくような優秀な方でしたね。
仮に当社の社員にならなかったとしても、将来的にお取引先として出会う可能性もあります。LabBase就職なら、そんな印象に残る学生との出会いを広げ、縁をつなげられる点が魅力的ですね。
三井様:プロフィールを見る際、「(志望する)会社規模」「出身」「(就職)希望地域」は必ずチェックしていましたね。当社は、大企業とベンチャー企業の中間に位置します。学生が希望する方向性とズレていては、互いにミスマッチな結果になってしまう。初期の段階で、その3つからその人がどんなキャリアを望んでいるのか、イメージするようにしていました。
新卒で入社する社員は、まずは長野本社に配属されます。そのため、就職の希望地域については、最後まですり合わせを心がけています。できる限り、選考中に学生に本社にお越しいただくのはそのためです。周りの環境を目で見てもらい、技術系の社員と1時間ほど面談する機会も設けます。
10年後には海外勤務の広がりもありますが、最初の勤務地は長野に固定されます。入社後はキャリアに後悔させない会社だという自負があるからこそ、実際の企業の姿を公開したうえで、学生本人の意向を確認しています。
丸山様:「機電キャリアドラフト」「ITキャリアドラフト」に参加しました。学生のテーブルを企業が回るというイベントでしたが、イベントのテーマが明確な点が非常によかったですね。
電気計測器を社業とする当社はハードウェア寄りの会社であるため、これまで情報系・IT系の学生と接点を持つのは難しいと感じていました。しかし、計測器のIoT化を進める当社では、まさに情報系・IT系の学生の活躍のフィールドが広がっています。ただ、従来のガイダンスではそこまで対応できませんでした。
参加する学生の専攻が決まっているからこそ、会社説明もポイントを絞って伝えられる良い機会でしたね。11月に参加したIT系イベントからは、長野県の本社に見学にお越しいただいた方がいますよ。
三井様:私が参加した機電系のイベントでは、地頭の良さだけでなく、行動を伴った熱のある優秀な学生が多かったですね。ある大学の学内ガイダンスで出会い、印象に残っていた学生にLabBase就職のイベントで再会する、といううれしいハプニングもありました。
一言でいえば「ご縁」が多い。会いたい学生に出会えるということは、私たちが求めているターゲット層と、LabBase就職を利用する層がしっかり一致している証明ですね。
三井様:採用ツールによって、出会える学生がガラリと変化したのは、貴重な体験でした。特に大きな影響を感じたのは、オンライン面談の導入です。zoomやskypeで面談を行うようになったのは、LabBase就職を使い始めてからです。
これまでは「直接会う」を重視していましたが、オンラインが足りないわけではないと実感できました。むしろ、出会える学生の幅を広げ、多くの学生と会話できる。オンラインのツールを使いこなすような学生たちが、これからの時代のサービスを作っていくのだと感じています。
LabBase就職を利用して感じるのは、学生も採用活動を通じて企業の姿勢を見ているということです。LabBase就職のような新しい採用ツールを導入している企業に対しては、大企業や上場企業でも、「新しいことに挑戦する」姿勢があると学生が感じ取ってくれます。これからも、会社の姿勢をポジティブに伝えてくれるような採用ツールであって欲しいですね。
この資料からわかること
どのようなサービスで、どのような理系学生が利用しているのか
LabBase就職を活用し、採用に関する課題をどのように解決することができるのか
専攻別のエントリー数や内定数など、理系学生はどのような動きをしているのか