具体的な専門領域に踏み込んでリーチ。学生と1to1の関係性を構築。

キヤノン株式会社

従業員数
25,740人 グループ連結では18万7041人
うち国内7万2979人(2019年)
業種
電気機器

1937年に精機光学工業株式会社として創業。レーザープリンターやコンパクトデジタルカメラ、一眼レフカメラなど複数の製品で世界トップシェアを誇る電気機器業界のグローバルリーディングカンパニー。近年は日・米・欧の世界三極体制のもと、グローバル多角化経営を推し進めている。産業機器や医療機器なども手がけており、連結子会社数は361社(2019年12月31日現在)に及ぶ。

課題

・事業領域が幅広く、領域によって学生の応募者数や技術に差がある
・カメラ、プリンターのイメージが強く、その他領域の採用に苦戦
・従来の採用手法では、その偏りを解消できない 

導入の決め手

・電気・情報領域への認知、アプローチ手段の確保

効果

・ニーズにマッチした学生に、ピンポイントで出会える
・学生と1to1の関係性を構築することができた

電気機器業界の世界的リーディングカンパニーとして、常に進化を続けるキヤノン。世界トップシェアを誇るカメラやプリンターのほか、産業機器や医療機器など、その事業領域は多岐に渡ります。しかし、新卒の技術者採用においては、キヤノンと言えば「カメラ」「プリンター」といったイメージがあまりにも強すぎて、ある課題が生じていたそうです。LabBase就職の導入によってその課題は解消されたのか、また専門領域にピンポイントでマッチする学生に出会うために、キヤノンが実践するPDCAサイクルによるLabBase就職の有効な利用法について、人事担当の里見様と吉澤様にお話を伺いました。

Canonといえばカメラ・プリンター
その強すぎるイメージで応募に偏りが

―― LabBase就職導入以前の採用活動において、どのような課題があったのでしょうか?

吉澤様(以下、吉澤):弊社の新卒技術者採用では、必要とされる技術領域が幅広いという特徴があります。応募系統別では、機械・電気・情報・物理・化学などの領域に分かれており、LabBase就職導入前は、学生さんの技術的なスキルの偏りが顕著でした。また、機械や物理領域に応募が集中する一方で、電気・情報領域にはなかなか学生が集まらないなど、領域によって応募者数に大きな差があることも長年の課題でした。

里見様(以下、里見):キヤノンといえば、どうしてもカメラやプリンターのイメージが強いため、昔から機械・物理系の学生さんが多く集まる傾向がありました。しかし、弊社はそれ以外にも多くの事業を展開しており、新卒採用ではいろいろな技術をもつ人材が必要なわけです。しかし、これらすべての領域について、一般的な会社説明会で紹介するには無理があります。実際、広く浅くの説明しかできていませんでした。また、我々が専門領域に踏み込んで学生さんにリーチしようとしても、従来のナビ型では伝えきれないというジレンマがあったんです。

吉澤:私も、ただエントリーを待つナビ型では、今後もこれらの課題を解決することは難しいだろうと感じていました。

プロフィールの充実に満足
人柄や文章力がわかる利点も

―― 実際にLabBase就職を使ってみた感想をお聞かせください。

吉澤:文字数に制限がある従来のナビ型のエントリーシートと比べて、プロフィールをしっかり書いている学生さんが多いことに、まず驚きました。人によっては、勉強や研究内容などをかなり詳しく書いておられます。情報の質・量ともに、即戦力・ハイクラス人材に特化した中途採用向けのダイレクトスカウト型転職サイトとほぼ同等と言えるくらい、プロフィールの充実度には満足しています。

里見:学業以外にも趣味などの記載もあり、学生さんの人柄がよくわかる点もLabBase就職ならではだと思います。また、自由記述であるがゆえに、文章力がわかるといった利点もあります。

学生との1対1の関係を
構築できたことが一番の収穫

―― 学生さんにスカウトを送ってみて、どのような手応えがありましたか?

吉澤:まず、返信率についは、我々が想像していた以上に高かったです。特に、私が良いなと思ったのは、スカウトを打った学生さんから回答をもらった後に、弊社と学生さんの1対1の関係を築くことができたことです。これまで使っていたナビ型によくある、大多数の応募者の一人という関係から、直接スカウトメールを打つことによって、本当に1対1の関係性を構築することができるのだと、実感することができました。

―― 学生さんの反応で、特に印象的だったことはなんでしょうか。

吉澤:先ほど里見も申し上げたように、学生さんたちのCanonのイメージは、やはりカメラ、プリンターなんですよね。一般的にはあまり知られていない専門領域でスカウトメールを打つ場合、なぜ我々がその方に興味をもったのかを、1対1でじっくりと話をする機会を持てたことが大きかったです。こうした会話によってお互いの理解が深まり、今まで弊社にあまり関心がなかった方が、就職先として興味をもってくださったことが一番印象に残っています。

―― 他にもLabBase就職の良い点があれば教えてください。

里見:LabBase就職を使う前は、登録者は東京大学や東京工業大学、早稲田・慶應大学、東京理科大学など首都圏の学生が多いのかなと思っていました。しかし、実際に使ってみると、九州地方や広島など、これまでリーチすることが難しかった地方大学出身者が多かったことは意外でした。弊社にとっては、そこが逆に良かったんです。

今では、弊社からスカウトを打つ約半数が、地方大学の学生さんです。

―― LabBase就職を導入して、実際にどのような効果がありましたか?

吉澤:内定承諾の結果が出るのはまだ先ですが、イベントやインターンについては、スカウトメール以降のやりとりによって、弊社が参加してほしい学生さんに参加してもらうことができました。21年卒の学生さんは動きがすごく早いので、どこまでがLabBase就職導入の効果なのか、判断がなかなか難しいですが、弊社の希望にマッチする学生さんとの接触はかなり増えています。そういう意味でも、学生さんと1対1の会話ができる環境ができたことが、現時点での大きな成果だと思っています。

ピンポイントで学生と出会うために
検索キーワード、検索条件の改善に注力

―― ピンポイントでマッチする学生さんに出会うために、工夫されていることはありますか?

吉澤:LabBase就職の担当者の方に、弊社が求める人材像を具体的にお伝えしています。具体的には、これはと思う学生さんにピンポイントで接点が持てる検索キーワードなど、より効果が期待できる検索条件についてアドバイスをいただいています。連携を密に取りながら、協力して進めるなかで、スカウトを打つ時期も重要なことがわかってきました。昨年は、選考の間際にスカウトを打ったこともあり、思うような効果は得られなかったのですが、今年は母集団を形成するプレ期にスカウトメールを送ったところ、返信率が格段に上がり、手応えを感じることができました。

―― キーワードなど検索条件を工夫することで、どのような効果がありましたか?

里見:募集領域と技術力の両面から、採用に苦戦していたのが電気設計の人材です。我々が必要とするのは、アナログデジタルの回路設計に強い学生です。しかし、電気電子系工学科に絞り、「回路設計」で検索しても、思うような人材にたどり着くことはできませんでした。そこで、LabBase就職の担当者と協力して作成した検索条件で、改めて登録者を見直してみると、まさにドンピシャと思える人材を数名見つけることができたのです。 今は逆に、人が集まりすぎる情報系やAIについて、どうすればターゲットを絞れるかについても、ご相談させていただいています。

吉澤:ターゲットとなる学生の数を増やすために検索条件を広げていくと、どうしてもミスマッチがおきます。どういう条件であればピンポイントの学生が見つかるか、今後も改善を繰り返しながら、より効果の高い採用を追求していくつもりです。

LabBase就職のような
ダイレクトリクルーティングに期待

―― 最後に、スカウト型の採用方式がもたらす変化について、展望などお聞かください。

里見:この先、日本が科学技術の発展において、中国をはじめ世界から取り残されないためには、とんがった技術者を作っていくことも大事です。そして、そういう人材を発掘していくプロセスが必要だと思っています。従来のナビ型の採用では埋もれてしまう才能を、LabBase就職のようなダイレクトリクルーティングの普及によって発掘し、若き才能がますます伸びていけるような環境を作っていくことが、今後ますます重要になると考えています。

 

 

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