【テンプレート付き】新卒採用におけるダイレクトリクルーティングの選び方。ウイングアーク1st南氏が語る、比較すべき「10項目」とは?

公開日: 更新日: インタビュー

「他社の人事がダイレクトリクルーティングを導入する際、どのような観点で比較検討しているのか?」

多くの方が気になるのではないでしょうか?

今回は、ウイングアーク1st株式会社の人材獲得部門で採用を牽引する南氏に、ダイレクトリクルーティングを検討する際の比較項目について突撃インタビューしました。

南氏が重視する媒体選定のノウハウをお届けします。

新卒採用に携わる方は、ぜひご一読ください。

※新卒採用に従事する採用担当者の想いや取り組みに迫る連載「新卒採用担当のオモテとウラ」第2弾としてお届けします


(取材執筆:戸田)

ウイングアーク1st株式会社南氏_プロフィール画像

ウイングアーク1st株式会社 南 賢将 氏
Talent Attraction & Acquisition部 チームリーダー 

名古屋大学卒業後、大手鉄鋼メーカー入社。新卒採用担当を経験し、採用領域を極めたいと2020年にウイングアーク1st株式会社にジョイン。新卒採用責任者を担当の後、現在は採用ブランディングと人材獲得の両ミッションを担うTalent Attraction & Acquisition部のチームリーダーとして、採用全体を統括。一児の新米パパとして子育てにも奮闘中。

採用サービス選びのポイント

ーー今回は「新卒採用におけるダイレクトリクルーティングの選び方」というテーマです。まずはじめに、サービス選定において大事にされているポイントを伺いたいです。

採用サービス選びのポイント

「職種×採用数×採用難易度」に合わせた最適な採用チャネルを選ぶ

3つあります。順番にお話しする前に、少し前提のお話をさせてください。

ダイレクトリクルーティングに限らず、そもそも市場には様々な採用支援サービスがある中で、自社の課題背景等から、最適な採用チャネルを選ぶ必要があります。そして、その「選ぶ基準」こそ、その施策の成否を決める大きな1つの要素であり、インハウスの採用担当がしっかりと理解して自社なり/自分なりの見解を持つことが、とても重要であると、私自身は考えています。

選ぶ際に大事にしているポイントの1つ目として「職種×採用数×採用難易度で決める」があるかと思います。

例えば、専門性が高い職種でごく少人数の採用をする目標であれば、ダイレクトリクルーティングを使う。LabBase就職はその代表的な選択肢ですね。

ごく少数というわけではないが、10名前後くらいでかつ採用リソースも潤沢にない中でこだわった採用をしたいのであれば、新卒紹介を活用する。採用難易度が低く、かつ人数が多い職種であれば就活情報サイトを使うなど、アプローチする人材セグメントの獲得難易度と自社リソースのバランスを考えながら、最適な手段を検討すべきです。

現在は新卒採用においても、職種が専門分化してきています。そのため、できるだけ解像度高くアプローチする対象のセグメントを捉えて最も効果の高い採用チャネルを選定し、時には複数のチャネルを回す必要が出てきているということです。

ーー総合職で一括採用をしている企業はいかがでしょうか?

採用人数によりますね。ただ、本来は総合職の中でも必要人材は専門分化しているはずで、ポートフォリオを組んで異なる人材ターゲットにアプローチすることを検討する場合は、それぞれに最適なチャネルを同様に「職種×採用数×採用難易度」の観点で検討する感じになりますね。

自社採用力が高まるか

ーー続いて、他のポイントも教えてください。

2つ目は、自社採用力が高まるかどうかです。

前回のインタビューでもお話させていただきましたが、そもそもこれからの企業の人材獲得の「あるべき状態」として、自社にとって必要な人材を、自社の力で、事業成長に資する質と量とスピードでもって獲得できる、これを目指さないといけないと考えています。

このような背景から、採用チームとして「自社採用力」をいかに高めるか、これが重要だと思っています。そういった意味で、ダイレクトリクルーティングは人材データベースを自社で持つということですから、「集める」活動を自分たちでやらなくてはならない。

これは多くの企業にとって容易なことではないと思いますが、エージェントやマス媒体のみでソーシングをすると、そこから流入した「結果の人数」しか可視化されないんですね。

どんな人が何人自社を認知してエントリーというアクションを取ってくれたのか、あるいは取らなかったのか。このあたりを計測していくことは、自社の採用の改善に必要なデータであるわけですが、ダイレクトリクルーティングはこのあたりが嫌でもデータで可視化されますから、いい意味で「一歩目」としていいわけですね。

サービスの営業担当者がサービスを愛しているか

最後は、そもそも導入を検討している採用サービスの営業担当さんが、彼ら自身のサービスを愛しているかどうかで、私はこのポイントが一番大事だと思っています。

ーーこのポイントが一番大事なんですね..!

私は、利用させていただく採用サービスベンダーの担当者も含めて、自社の採用成果を最大化するチームだと考えています。そのうえで、「サービスを愛していないな..」と感じる担当者さんとは、一緒に組んでも成果を最大化できるイメージがないからです。

記事のテーマの1つにするくらい、私自身サービス選定はこだわってやりますから、同じくらいの熱量で課題解決へのディスカッションをしてくださる担当者さんは、好きになっちゃいますね!

ダイレクトリクルーティング選定で比較すべき10項目

ーー続いて、本題のダイレクトリクルーティングを選定する際の比較項目を伺いたいです。南さんはサービス導入の際に、かなりロジカルに基準を組み立てて情報収集をしたうえで導入を決められた印象を持っています。LabBase就職を導入する際に比較した項目について教えてください。

ダイレクトリクルーティング選定で比較すべき10項目

比較項目のテンプレートはこちら

はい。10個くらいありますので、ついてきてください!(笑)。

どれも私がいつも何か新規施策に投資する際の情報収集段階で重視しているポイントです。

ターゲットとなるユーザーの登録数

基本的な内容ではありますが、ユーザー登録数は確認必須です。

特に新卒採用の場合は、年度や文理などターゲットに応じて登録数をチェックすることをおすすめします。

注意するのは、「累計の登録者数」と「セグメントの登録者数」は別なのでよくよく確認しましょう。営業的にはやはり、インパクトのある数字でサービスの規模を伝えたいため累計の登録者数を言いがちだと思うのですが、選ぶ側は冷静に考えましょう。

また、月間でユーザー(学生)がどれくらい新規に登録しているか、それは昨年対比どうなのか、こういったことも、プラットフォームとして伸びているのかどうか、という判断ができる材料になります。採用要件レベルでの登録数の確認が、より正確な判断材料になることでしょう。

ターゲット学生のアクティブユーザー数

ユーザー登録数だけでなく、「ターゲット属性となる学生層の」アクティブユーザー数も重要な指標の一つです。我々だと「情報系学生がどれだけアクティブに使っているか」は重要な判断材料でした。

担当営業の方に尋ねてみつつ、直近の内定者に、検討中のサービスをどれくらいメインで使っていたか、ストレートに聞いてみても良いと思います。

どのようにユーザーを獲得しているか

どのようにユーザー獲得しているか

そのサービスが、ユーザー(学生)をどのように集めているかを確認しましょう。

例えば、学生向けのラーニングコンテンツが充実していると、学生がメリットを感じて集まってくるため、エコシステム自体の持続性が高いかもしれません。あるいはLabBase就職については、理系学生の先輩から後輩に口コミがしっかりと伝わって、ユーザーが登録していることが良い点でした。

私個人の調査でなんとなくわかったことは、ざっくりとした3つのパターンがあるということです。

「ユーザー(学生)に経済的なインセンティブを付与してひたすら新規事業的に集客しているパターン」、「信頼できる学習コンテンツを提供することでユーザーを獲得しているパターン」、「就活を終えた先輩たちの口コミが脈々と受け継がれて学生さんが集まってるパターン」です。もちろんどれか1つのみをやっていることはなく、複数のやり方を並行して走らせてユーザーを増やしているとは思うのですが、なるべくならユーザー(学生)が内発的に登録して増えているサービスが望ましいですよね。

候補者情報の充実度

ダイレクトリクルーティングである以上、プロフィールの充実度はやはり重要なポイントです。

サービスの仕様に基づいた候補者情報の充実度も確認しましょう。自社の採用要件と照らし合わせることができる必要な情報が揃っているか、そのプロフィールを見て、丁寧なスカウト文をかけるイメージがわくか、プロフィールが埋まっているターゲット学生が多いかなどを把握することが重要です。

課金形態と総コスト

課金形態や総コストも比較項目の一つです。

月額課金なのか、年間利用料として一括で払う形なのか、また採用1名決定当たりの成功報酬がかかるのかどうか。このあたりはよくよく理解して、「投資として合理的か」という判断が重要だと思います。

総コストを考えて、従来の採用チャネルと比較して(同等以上の質の人材が)「n人」採用できた時の、採用単価が下がっていれば、さしあたり短期的な振り返りとしては「やってよかった」と言えると思います。

ではそう言えるためには、「n人」は何人なのか。その人数を獲れる可能性がどれくらいあるか。そんな風に考えます。採用予算と採用にかけられるリソースから判断する必要があります。

サポート体制

採用サービスを導入する際は、サポート体制も確認が必要です。サービスごとにサポートの対応範囲が異なるため、導入前に事前に確認しましょう。

オファー工数イメージ

ダイレクトリクルーティングを推進する上で、年間を通じた採用活動のイメージが描けていることは重要です。

いつくらいまでにスカウト経由でどれくらいの候補者を集める必要があり、それにはどれくらいの日々のスカウト送付が必要であり、初期接触のカジュアル面談が必要なのか。

推進者である採用担当が全体像を描けていないと、プロジェクトとして効果的に推進していけないと思います。スカウト後の受け皿となる施策は、多くの場合社内協力が必要になってくるでしょう。

求人媒体としての利用性

スカウトだけでなく、一部のサービスでは求人媒体としても利用できます。

ダイレクトリクルーティングサービスは、スカウトメールを送ることが前提となっていますが、採用活動全体の「入り口」にあたるため、企業名が可能な限り発見される状態にあることが望ましいと思われます。媒体に求人情報や企業情報を常に掲載しておける仕様であれば、企業の認知獲得につながる可能性も高まります。

採用競合の利用(成功)状況

採用上の競合他社の利用状況も確認すべきポイントです。具体的には、採用でバッティングする競合他社が、そのサービスを利用しているか、そしてその企業の採用がそのサービス経由でどれくらい成功しているかどうかを、担当営業の方にヒアリングするなどして確認しましょう。

例えば当社の場合、サービスによっては「大手企業ばかり」「IT企業が少ない」など、自社とバッティングしない企業ばかりだと導入後の成功イメージがもてませんでした。。

LabBase就職の導入検討の際には、採用で頻繁に競合する他社さんがLabBase就職を利用していて、成功している例があることがわかり、これはある種安心できると思いました。なぜならターゲットとして似たような属性の学生さんが利用しているということが、その事実からわかるためです。

サービスのブランド・コンセプトイメージ

最後に、サービスのブランドイメージです。具体的には、サービスのブランド・コンセプトイメージと、自社が認知されたいイメージが合っているか、ブランドイメージを踏まえてターゲット学生とのマッチング率が低くなる可能性がないか?、をチェックします。

この観点が合わないと、サービスに登録がある学生とのミスマッチが生じる可能性があると考えています。

当社がサービス選定する際には、LabBaseさんのカンパニーイメージと、LabBase就職というサービスに対する強い取り組みを持つ理系大学院生が登録しているというイメージが、当社が認知したい・狙いたい「専門性の高い人材が欲しい/働いている」というニーズに合っていると思いました。

あまり気にする人はいないかもしれませんが、サービスのブランド・コンセプトイメージとの親和性のチェックは重要です。

ダイレクトリクルーティングを検討する際の注意点

ーーありがとうございます。比較項目以外に、ダイレクトリクルーティングを検討するにあたって注意すべきポイントはありますか?

ダイレクトリクルーティングの本質を考える

ダイレクトリクルーティングは、データベースで探した候補者の方に、「スカウト」をお送りすることで人材にアプローチします。

ここで、スカウトの「一括送信機能」というものの有無というのは、1つ各社サービスの違いが際立ちます。これには、双方メリット・デメリットがあります。一括送信が可能だと工数は減りますが、ダイレクトリクルーティングの本質を考えると必ずしも一括送信が良いわけではないと、私は考えています。

なぜなら、他社も同じ使い方をするため、学生に一括スカウトが大量に届くことになり、結果として学生が受け取るスカウトの数が増えてしまう場合があります。

極端に言えば、一斉送信が可能ということは「あなたじゃなくても送れますよ」という意味であり、これは、毎日ECサイトなどから大量に送られてくるダイレクトメッセージ(DM)と同じです。

LabBase就職のような一括送信ができないサービスであれば、本質的なメッセージを届けることができ、採用成功に繋がる可能性が高くなります。採用媒体を選択する際には、ダイレクトリクルーティングの本質を考慮し、最適なサービスを選びましょう。

単年の成果だけでサービスの評価をしない

単年の成果だけでサービスの評価をすることは避けるべきであり、長期的な視点を持つことが重要です。

新卒採用は年間を通してPDCAが大きく回っていきます。ある程度長い時間軸で物事を考えていかないと、正しい判断ができない可能性があります。

とはいえ「初めて1年やってみてどうだったか?」は、担当として決裁者には聞かれると思います。なので、従来のチャネル(例えば人材紹介)と比較して、採用単価がどれだけ変わったか、あるいは自社にナレッジがどれだけ貯まり、学習が進んだか、等を報告していくといいでしょう。

少なくとも、新卒採用を「自社への中長期的な定着活動を通じた、自社の継続的な成長発展のため」と位置づけている企業なら、中長期での評価を重視するべきです。

そして、長期的に自社に定着し、自社の将来を支えてくれる人材を採用するために、改善を続けていくことが不可欠だと思います。

最後に

―― ダイレクトリクルーティングを検討している企業へメッセージをお願いします。

自社にとって優秀な人材を「自分たちで」探して、採用につなげることは、今や「Want to Have」ではなく「Must Have」です。

ダイレクトリクルーティングは、自社なりの勝ちパターンを見つけるための試行錯誤の場でもあります。そして、ナレッジが蓄積され、自社採用力の向上にもつながります。長期的にコア人材を獲得することが目的であれば、他の採用手法よりも上位に位置づけるべき施策です。

ホームページ経由で大量にエントリーがくる場合は、ダイレクトリクルーティングを導入しなくても問題ないかもしれませんが、そういった会社はごく一部です。

少なくとも、自社で採用データベースを持ち、自分たちが会いたい人を自分たちで探して、声をかけ、ファンになってもらい、自分たちを選んでもらう。この一連の活動を常に自社がハンドルを握って回すことが非常に重要だと思います。

ーー南さん、貴重なお話ありがとうございました。



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